新潟のNGO団体「新潟国際ボランティアセンター(通称NVC)」が主催するスタディツアーが8月22日から28日まで行われました。我々も現地から一部の日程で合流し、活動させていただきました。
ベトナムはここ10年でASEAN諸国の中で最も経済発展を遂げたと言われていますが、その恩恵はまだまだ社会的弱者に対しては十分に届いていないというのが今回のツアーで改めて認識することができました。
20年前とは改善されたことももちろん多々ありますが、「国際協力」のブームは落ち着き、援助も少しずつ減ってしまい、現状としては本質的な課題は解決されないままです。
ベトナムも「貧困国」から脱却し、いわゆる中所得国の中位に位置し、他の貧しい国々と比較しても「恵まれた」国となってきているのは事実です。しかし急激な経済発展によって取り残された人々は何も変わらないまま今を精一杯生きるだけです。
特に顕著なのが障害のある人々に対してのケアです。ベトナムでは理学療法士や作業訓練士の明確な資格というものはなく、専門知識を学んだ人は非常に少ないため、日本で行われているようなリハビリのレベルとは大きな差があります。
日本からもJICAなどを通じて理学療法士の派遣は行われてきましたが、現状を変えるにはあまりに規模が小さすぎます。
そんな中2021年にようやくベトナム国内でも理学療法士協会が開設され、自国内での人材育成に力を入れ始めていますのでその成果に期待をしています。
我々も日本が持っている知識・経験・スキルを活かせることができないか医療に関わる企業として自分達なりの実践方法を模索していきたいと思います。